[組曲:生命のフォリア]解説6

曲のこと

こんばんは。
ヴァイオリニスト・幻想音楽家のあさいまりです。

今回でこのシリーズもラスト…!
なかなか上手な文章にまとめきれていないですが、
これをやり切らないと、気持ち的に次へ進めないので…
最後まで頑張ってやり切りたいと思います!!!

それではいってみましょう♪

組曲のメインディッシュとして

第6曲[サラバンド]は、この組曲の並びの通り、ラストに味わっていただきたい
いわばメインディッシュのようなイメージで作りました。
重厚さのあるハーモニーと重めのテンポとリズム。私の好みの味…です。

生まれたばかりの頃、ゆりかごで聞いたメロディ。
自分を形作るハーモニー。
それは生まれたその瞬間から、生きていく限り途切れることなく流れ続ける生命。

様々な出会いをし人と関わっていく上で、少しずつ重なり変化していく。
一つ、また一つと重なり、薄く…かき消されていく時もあるだろう…けれど、
核たるメロディーは頑なに、ただひたすらに流れ続けてる。

時には濁り、調和しないハーモニーが生まれることもあるだろう…それでも。
命のメロディーは、その一生を全うするまで、ひたすらに美しく流れ続ける…

ドラムは、多重二重ね録りをしていて、さらに進むに従って歪みを帯びていきます。
このドラムの歪みはこだわりポイントでした。
綺麗に録ったのに歪ませるのもったいないなとも思ったのですが、
人生とはそんなに綺麗に進むものではないと思いますし、
毅然として見えても、どこかに傷を負っているもの。
そんな理由から、エンジニアの横山さんと塩梅を調整しながら、
ドラムは次第に歪み狂っていくようなイメージにしました。

美しい中にも、毒を混ぜたい。
それが私の作品作りの核なんだと思います。
もっともっと上手に、毒を混ぜれるようになりたいな。
そしてもっともっと、ヴァイオリンの音色も然り、美しい音楽を作りたいなと思います。

ドラムの工藤くんと、エンジニアの横山さんと、色々相談しながら録りを進めました。

この曲から得た課題

今回のアルバムは、ヴァイオリンのレコーディングは全部宅録で録っていて、
スタジオRECはドラムとハープのみ。
この曲では各パートを2本ずつ演奏して重ねてゆきました。

ですので最終的には、

1st violin 2本
2nd violin 2本
viola 2本(ちょっと定かではない…1本かもしれません)

これだけ、同じ人間一人(私)が演奏しました。

…が。

同じ人間が何本も演奏するのって、ちょっと混ざりにくいっぽいです…。
ミックスしにくい、と言うことです。
なぜか1本1本は問題ないはずなのに、
全体で混ぜて聞くと、なんか濁ってる……?という感じ。
意図的な濁りは全然OKなのですが、そうではない感じ。

これは、そういう現象が起こってしまうんだそうです。
同じ人間が重ね録りをする場合、
いくら沢山重ねても厚みは出ないし濁っていく。

先輩ヴァイオリニストさんに聴いたところ、
重ね取をする場合は、弓や楽器を帰るそうです。

そうするテクニックは知ってはいたけど…やっぱりそうなんだ。。
今まであまり実感がなかったのと、できるだけいい音で撮りたいと思っていたので、
ファースト楽器(メインの楽器)で全部弾いてしまっていたのでした。
私はメインの弓の他にはカーボン弓しか持っていなくて、
木の弓をずっと欲しいといっているんだけれど(5年くらい……かな)
いい加減買おうかな…となっています。

最終的には、上手にエンジニア横山さんが混ぜてくださったので、
満足のいくものになったのですが、次回はぜひこの辺りも気をつけて制作したい!
…というか、お友達にお願いして、カルテットくらいで一気にレコーディングしたいです!
これからも弦楽器を多用した作品を作っていきたいので♪

そしてもう一つ、ニーアオートマタの楽曲みたいな透き通った歌声の方に、
ボーカル部分は歌って欲しいです!
……絶対お願いしたい…!!!!!どなたかいませんか‥‥‥!!!!

第6曲[サラバンド]情報:楽器編成など

h-moll 3/4拍子〜4/4拍子

じわじわと重なり変化していくハーモニーが人間の一生のようだと感じ、
断片的なメロディーを繰り返し重ねながら展開した。
タイトルはこの楽曲の持つ荘重さから、厳かなバロックの舞曲の名を選んだ。
哀愁漂うコード進行の中に、いくつもの音の層を作り、段々と重なるにつれ
元のメロディーは聞こえにくくなるが、それは最後まで止めどなく流れる。
聞く人其々の人生の物語がこの曲の中で重なり、
生き生きと描き出すことができたら嬉しい。

組曲:生命のフォリア ブックレットより

ヴァイオリン&ヴィオラ&ヴォイス:わたくし
チェロ:https://twitter.com/Kaorinmax
ピアノ:https://twitter.com/shoko_mochiyama
ドラム:https://twitter.com/ute910

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サラバンド:シングルカットジャケット

というわけで。
今回のセルフ解説シリーズはこれでおしまいです♪
改めて振り返りながら書いてみると、あの頃何を考えていたかな…など、
色々なことを思い出すことができて楽しかったです。

成長できることが1番の楽しみ。
これからも日々、美しい音楽を目指して精進してゆきます。

ではでは今日はこの辺で♪
Have a nice dream…✦✦✦

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