私が演奏する意味

日々の記録

こんにちは。
ヴァイオリニスト・幻想音楽家のあさいまりです。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?

6月に台風。
皆様のお住まいや地域は、無事でしたでしょうか。
東京も随分と雨が降って、実は私の住まいは雨漏りしました。
私たちの部屋が最上階ではないのにもかかわらずの雨漏りで、
こんなことあるのか…とビックリしましたが、
幸いにも途中で止まり、大ごとにならずに済みました……。

私は6年ほど前からヴァイオリンの師匠に出会い、
レッスンに定期的に通っていますが、
最近そのレッスンで気づいたことについて書いていきます。

とってもつまらない!

最近はずっと、苦手なBeethovenのヴァイオリンソナタを弾いています。
初めは苦手かどうかもわからずにレッスンに持っていったら、
初回のレッスンはわずか4小節で終了しました。
なんなら、30分くらい最初の1音だけしか弾かせてもらえないという始末。
この時は、何ができていないかどうかの判断もできておらず、
なんとなくBeethovenにがて・・・・という印象になりました。

これまでもスプリングソナタくらいは弾いたことありましたが、
こんなに難しいものだとは思っていませんでした…
今までは、なんとなーく弾いてただけだったんでしょうね…

数ヶ月経った今では、最初の頃何がダメだったかは解るようになりましたし、
ベートーヴェンはこう弾く、ということも知りました。
技術的にも大分弾けてきている、という実感があり、
少し自信を持ってレッスンに行った時のこと。

「なんか…違うよね…」
いいね、と言ってもらえるかなーと期待して先生の方を見ると困った顔で、
とってもつまらない!と一言グサリと刺されました。

イメージできることしか手に入らない

痛い。。。

結構色々な練習を試して頑張ってきたのに…とショックでしたが、
そのレッスンを終えて数日間、何が間違ったんだろう…とぐるぐる考えているうちに、
私の音楽には肝心の「歌」が表現できていないことに気づいたのです。

確かにそのレッスンでも、『歌ってる???』ていう質問に、
はっきりと「はい、歌ってます」とは言い切れず、ふにゃーとした返答しかできませんでした。
ただ、心の中では、歌ってるはずだけど…?という気持ち、でした。

人って、本人がやってるつもり…でも、できていないことが沢山ありますよね。
私なんてその塊で、まさに「歌ってるつもり」だったのですが、
もっと具体的に、「こういう音が出したい」というイメージまで、できていなかった。

もっともっと細かく、この音はこういう音、ってイメージをした上で弾いていたか、というと、
成り行き任せだったり、左手が大変だから、こんな音になっちゃう(=仕方ない)とか、
自分のイメージをつかみにいくというよりは、結果こうなりました…という体たらく。
演奏している時、音を通り過ぎていくのはほんの一瞬で、
この自分の気持ちにも、気づけていなかった。

これって音楽以外の何にでも当てはまる話だと思うんですが、
具体的にイメージできないと、それは手に入れられない(達成できない)。
ということは、どれだけイメージできるか、ということが、すごく重要になってくるんだなと。
当たり前の話、といえばそうなのですが、改めて気づくことができました。

私が弾く意味とは…?

音は間違わずに弾ける。
音程は取れてる。
リズムもあってる。
楽譜に書いてあることはやれてる。
(以上!)

これでは、「とてもつまらない!」と言われても当然ですね。

正確に演奏するだけなら、AIの方がずっと正確ですし(最近のAIニュースのように)
巨匠たちの録音を再生していたらそっちの方がいいんじゃないか…ってことになります。

私が弾く意味とは……????

私が演奏する意味とは、
「私なりの音楽(歌)を表現すること」にあるのだと思います。
(意味がない…のは流石に寂しすぎます)
まず弾けるのは当然必要だけど、そこに必ず「歌」があること。

少し前の私は、
まず弾けてから(技術を得てから)
それから音色とか表現をすればいいんじゃないか、って思っていましたが、
それが大きな間違いでありました。
出したい音色を出すための技術を得なければいけないわけで、
まず最初にイメージがあることが何より大事なんだということ。
技術は後からついてくる。

40歳を過ぎて(もう41です)ようやくここか…とお恥ずかしい限りだけれど、
この歳でもまだ知りたいことが沢山あるし、勉強できていることに感謝しています。
もっとこうしたい、という欲がある時にしかなし得ないのだし、
だから遅すぎる、ということもないのだろうと思います。
他から見ればどうかは知りませんが…。

今はとにかく1つ1つ、ていねいにやりたいと思っています。


何かのYouTubeで、ホリエモンさんが話していた中に、
似たような話がありました。
確かスポーツトレーナーさんの育成をしている方の話…だったと思いますが、
運動能力がすごくある人より、
経験がなくても人とコニュニケーションを取ろうとする人の方が、
いいトレーナーさんになる(なりやすい)…というような話でした。
実技を教えるのは簡単だけれど、コミュニケーションを取ろうとする姿勢(マインド)を
教えるのはすごく難しい。トレーナーさんはまずコミュニケーションをしていく職業だから、
先にそのイメージがある人じゃないと…ということでした。

音楽もまた、「歌心」があるか、もしくは歌いたいと思うマインドがないと。
…あるつもりで、イメージできていなかったと反省し、次のステップへ進みたいと思います。

まあ、これに気づけたってことで、前進してる証拠かな、とは思います。
死ぬまで修行だなぁーー♪

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